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毎度毎度『エロありき』という姿勢でエロゲーを作るトラヴュランスの南の島を舞台にした一本です。いつも通りのお約束で歌ありエロありアイキャッチありで踊りありです。や、踊りはないか。 《片思いの同級生に告白し、見事に玉砕してたオレを、初恋の君の叔母さんが南の島での薩英旅行のアルバイトに誘ってくれた。特にやることもないオレは一も二もなくその話に飛びつき、この蓮根島へとやってきた。そこでオレを迎えてくれたのは暑い太陽と4人の美女たちだった》 というのが話の出だし。にしても、主人公がとある場所へ行ったらタイプこそ違えど、可愛い娘さんたちがズラズラズラーリって話のラブコメは一体世の中にいくつあるんでしょうか。あー、文句ではなくふとした疑問です。こんなとこで文句言ってたらこのメーカーの、というか、エロゲーなんて遊べませんて。 対戦可能な娘さんは憧れの叔母さんも含めて全5人。それぞれケンカ友達風、妹風、お色気姉ちゃん風に年上姉ちゃんにバカとそれぞれ個性を主張してはいますが、なんだかこれだけだと週刊少年マガジンにて好評連載中って言っても充分に通じそうなのはいかがしたもんか。 原画はいつもの人ではありません。ロリ体型でネコ口で目がめっちゃ大きい娘さんを描く原画家さんのようで、OPデモの顔アップには思わず「キショッ!」と叫んでしまいました。エロ絵もいつもの原画家さんのようなディフォルメされた体位というのが描けないらしく、どうにも大人しめといった印象。きっとマンガとかは上手に描かれる人だと思うんですが、性質上、プレイヤーに凝視されてしまうエロゲーの一枚絵というのにはちょっと向いていないのかも。個人的意見なのですが。 それぞれのキャラクターのシナリオは相変わらずどうでもいい話ばかり。序盤を読めば終盤の展開は容易に予想できるので、あまり期待しないほうがいいでしょう。話を読ませるというより、南国の開放感を感じてもらうためのシナリオと割り切るべき。 選択をミスると即バッドエンドルートという選択肢があったりで、難易度が高めかと思いきや、ヒントどころか答そのものを教えてくれたりする設定にもできたりで、親切この上なし。気楽に適当に遊べるエロゲーってのは自由になる時間の少ない社会人さんの強い味方です。 で、エロですが、各キャラクターの個別エロシーンはかなり退屈です。シチュエーション自体は幅広いジャンルに彩られてはいるんですが、一枚のエロCGで展開されるテキスト量がやたらに多く、読んでも読んでも聴いても聴いても次のCGが出てこないのにはかなりヘコたれました。前述のように一枚絵にそれほどの魅力を感じなかったオレは尚更。エロ描写がねっとりとしてれば大した問題ではないんだけど、あっさりさっぱり風味なんで読破するのが酷に感じられたり。 ここ最近のトラヴュランスのソフト同様にハーレムルートも用意されるので、そっちでエロを補填してくれるのかと思いきや、こちらもエロ描写に特筆するべきものはなく、しかも今までだとギュッと凝縮されたエロを一本のルートで見せてくれていたのに対し、『南国あばんちゅ〜る』ではルート分けして小出しにしてるもんで乱交エロに必要なパワーが不足してます。全ルートを制覇すると見ることのできるスペシャルなハーレムルートもそれほどスペシャルなわけではなく、スペシャルハーレムルートを終えることで見られるオマケシナリオに至ってはエロじゃなかったりで、「ハーレムルートは力を入れてあります」という制作者サイドの言葉を信じきってただけに大きな脱力感が。 意識してエロで手を抜いてるってわけじゃないんでしょうが、トラヴュランスが2001年に出したソフトの中では群を抜いて凡作なんじゃないでしょうか。システムに不具合がないのはさすがだけど、エロさに不具合ありってのはねぇ。 ここ最近は無条件に飛びつくソフトハウスさんでしたが、次回作は様子見……かな。原画がいつもの人なんであんましアテにならない宣言ではございますが。 9/10/2001 |